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今回はEPDMゴムスポンジの押出品についてです。
ゴムスポの中でも最近人気なのがシリコンではなくてEPDMですね、
おそらくシリコンが高いってことで合成ゴムの仲間であるEPDMがもてはやされているんでしょう。
エチレンプロピレンゴム (Ethylene Propylene Rubber) は、エチレンプロピレンの共重合によって得られる合成ゴムの一種。ASTM略号はEPM。 二重結合を含まないので特に耐オゾン性に優れるが、反面鉱油有機溶剤などへの耐油性には劣る。
硫黄化合物による加硫を可能にするため、少量のジエンモノマーを共重合したEPDM(またはEPT)が多い。



ということで耐オゾン性に優れるってことは耐候性が良いってことですので、CRにとってかわって最近よく使われています、車なんかのウェザーストリップ(主に窓やトランクなどのガラスとボディとの隙間やドア部分についているゴム)も最近はほぼEPですね。

EPDMスポンジの押出品について_f0359417_09092073.jpg

こんな感じのチューブ、パイプの依頼も多いです。
こちらはスリット入りなのでパイプの保護などに使用します、あとでくるっと巻いてバンドなどでとめるつかいかたです、配管の保護や手すり、はしご、ルーフキャリア、台車、家具、松葉づえ等に使われています、触った時に柔らかい優しい感触のものです、中には塩ビのスポンジなんかもあるのでよく間違えられたりします。
安いものは大体塩ビスポンジで正確には塩ビとNBRを混ぜているものがほとんどです、ホームセンターなどでL字型やコーナーなどの種類を見ることが出来ます。
あと意外とスリットをまっすぐに入れるのが難しいです、素材が柔らかいので蛇行したりビビッてしまってギザギザになったりすることがあります。
写真の物は押し出し機で出した後でベルト上でオンラインでスリット加工するのできれいに切れるんですね、意外とこういうところに技術が詰まっていたりしますね。



# by sanseigomu | 2019-05-17 09:32 | ゴムスポンジ

最近はシリコンスポンジに居場所を取られてしまって、肩身の狭くなっているCRスポンジ(クロロプレン、ネオプレン)のご紹介です。
以前は、、、とはいっても10年前くらいはゴムスポンジといえば合成ゴムスポンジばっかりで、
その中でもCRがとても多かったです。
CRスポンジ成型品について_f0359417_10091942.jpg
車関係をはじめ鉄道関係、一般機械関係など多種多様にCRスポンジが使われまくっていました。
しかし、塩素の問題とか耐久性などの性能がEPのがいいんじゃない?とのことで、
大きく車業界が舵を切ったおかげでCRは生産量そのものが少なくなったのでした、
それほど車業界がCRを使いまくっていたということの証明にもなりますね…
デュポンが看板商品でもあったネオプレン関係を売却したときにあぁ時代が変わるって思いましたね。。。それを受け継ぐのがデンカさんで
世界3大CRメーカーに入ってますね、あとはトーソーと昭和電工ですね、ショウプレンなんて言ったりします、オシャレやな。

そして全部が全部EPに変わったわけでもないのでCRも生き残りをかけて戦っているわけですが、
最近ちょっとした問題が出てきました、、それは材料がないってことです。
天然ゴムとは違ってほぼ工場で生産される合成ゴムは生産量が決まっています、
使用量が減ってきているからだいじょうぶなんじゃないのってなるんだけど、問題はそこではなくて使用量が減るってことは
生産量も減らしてきている状況なんですね…工場閉鎖してたりするので落ち込んでいることは事実です。
あとは意外とCR自体の使用量が変わっていなかったということですね、最近注文減ってきているし
工場も古くなってきたから閉めちゃおってな感じだと思います、塩素の管理が邪魔くさいってこともあると思うけど。

そんなこんななCRだけど合成ゴムの代表選手として頑張っています。
シリコンに負けてばかりだけど価格では勝てるからまだまだ需要があるはず。

今回はCRの裏事情でした。。。



# by sanseigomu | 2018-09-10 10:00 | ゴムスポンジ

高性能かつ高価なゴムと言えばフッ素ですね。
もちろんフッ素ゴムもスポンジにすることができます。
配合などはやや難しいものになりますがフッ素スポンジは存在します。
ただ用途が限られるということと生産量が少ないのでお目にかかることも少ないです。
フッ素スポンジ成型品について_f0359417_14480077.jpg
フッ素スポンジ金型成型品

いったいどのようなところでフッ素スポンジは使われているのでしょうか。
最も多いのは耐薬品性を生かして化学系の工場などで使われることが多いです、
あとは耐熱性を生かして焼成炉などのドアパッキンなどにも使われていたりします、
クリーンルームの出入り口のパッキンや断熱材として使われていることがあります。

少し触れましたがフッ素の利点は価格を凌駕するほどの高性能にかぎられます。
世の中に溢れかえるゴムの中でトップクラスの性能、
特に耐熱性と耐油性、耐薬品性、耐燃料油性を有しています。
逆に不利なところも気になりますがちゃんとあります、安心してください。
それは低温性と価格ですね。
低温性はそこまで弱点とは言い難いですが価格についてはこれこそトップクラスと言わんばかりの価格です。
高い高いと言ってもどれくらい高いかなんてわからないと思います、
ズバリ!!
シリコンの5倍くらいです。
シリコン製品が1,000円だったら5,000円といった感じです。

フッ素は大きく二つに分かれます。
それは2元系と3元系です。
よくあるのは2元系です、その後改良を重ねたものが3元系です。
こちらは車用に開発されたようなものです、だから耐油性や耐燃料油性に優れています、
インジェクション周りのパッキンなどに使われています。

アクリルゴムやシリコンゴムからの転換が多いように思います。
特に駆動系のパッキンではシェアがかなり変わっています、
CRからEPDMに代わったように置き換えが進んでいます。

今回はちょっとマニアックなフッ素スポンジについてでした。



# by sanseigomu | 2018-03-24 15:04 | ゴムスポンジ

業界でも希少な大型ゴムの一体成型のできるプレス屋さんのご紹介です。
どれくらいの大きさから大型になるの?ってことなのですが、
だいたい500×500サイズを超えてくると大型といっても過言ではないでしょう。

身近にある大型ゴム成型品だと駐車場の車止めやカーストッパー、
トラックターミナルにある衝撃吸収材などでしょうか、、、あとは自動ドアのパッキンや
電車の連結部分のカバーなんかも一体成型品だったりします。

希少な大型ゴム一体成型屋さん_f0359417_08543560.jpg


もっと大きいものだとダムの止水パッキン、これは水密パッキンなどと言ったりします。
その他には船舶や岸壁を保護する防舷材なども大きい部類に入るかと思います。

これらの大きなゴム一体成型品をワンストップで生産しているのが。
【興殖化学株式会社】です。


場所は兵庫県三木市にあります。
三木市といえば金物の町のイメージがありますが、意外と建設業や食品、
流通メーカーなどの工場もあります、工業団地があるからかもしれませんが。

その中でも異彩を放つのが「複合工業ゴムメーカー 興殖化学株式会社」です。
ここ最近ホームページも新しくなり挑戦していく姿勢が見えますね。

特に先月追加された【防舷材】のページは目新しさが感じられますね。
ぜひ一度確認してみてください。





# by sanseigomu | 2017-09-12 09:21 | ゴム

今回はシリコンスポンジのメリットとデメリットについて・・・

まずはメリット!!!!

・安全(食品衛生85号)
・軽い(比重が0.45程度です)
・水に浮きます(フロートでの使用用途もあります)
・フィット性があがります(止水や防水性も上がる場合があります)
・手触りがいいです(人肌感覚なので医療モデルにも最適です)
・着色可能です
・圧縮永久歪が良いです(長く使えます)
・柔らかいです(発泡品ですから・・・)
・ほぼ無臭に近いです
・金型成型ですのでいろんな形状ができます

シリコンスポンジのメリットとデメリット_f0359417_11585273.jpg


逆にデメリットは・・・

・コスト(ゴムに比べると多少時間がかかるのでアップします)
・裂けに弱い(これはシリコン全般に言えますね)

特にコスト面では苦戦します。
付加価値が高いので許してもらえませんでしょうか。


気になる方は是非メーカーにお問い合わせください。楽しいスポンジ工場のブログはコチラ!!


# by sanseigomu | 2016-11-05 11:57 | シリコンスポンジ